〜未来の橋本・伊都へ向かって〜

基本理念
意志力を高め地域との協和
基本方針
・何事に対しても学ぶ心を持ち、魅力の発信と会員拡大
・反省を成長に 自信あるひとづくりと地域の発展
・勇気を出して行動を起こす まちづくり
・規律ある組織運営の継続
・わがまちプライドの継承

はじめに

 昨年は伊都青年会議所創立50周年という大きな節目を迎えることにより、たくさんの気付きと仲間との絆、そして市民との繋がりを一層深めることができました。これもひとえに諸先輩方が今まで篤い志を引き継がれてきたからこそ、私たちは最高の経験が得られたことに尊敬と感謝の意を表します。

 日本人が古来より大切にしている考え方に「おかげさま」があると思います。私たち日本人は日(太陽)の本(もと)にひととの繋がりを大切にしてきました。日(太陽)は日本の国旗に描かれており、日本の象徴となっています。先人は太陽の恵みをいただけることを「おかげさま」と深く感じ、その恵みをいただいて作物は育ち、作物の命をいただきながら、私たちの生命が繋がり続けています。

 また、先人たちの「おかげさま」で私たちのまちは今も昔も存在しています。ひとが集まりそこにコミュニティーができ、お互いに助け合い、思いやりを持ち続けてきたからこそ現在のまちがあります。しかし現在では、経済成長とIT等の発達により情報交換がとても便利になり、ひととひとの繋がりが希薄になっているように感じます。先人達は生活をしていく上で、目には見えない心の繋がりを今以上に大切にし、互いに助け合うことを当然のようにしてこられました。便利になった反面、ひととの絆や感謝する心といった大切なことを忘れてはいないでしょうか。

 私は「自己を見つめ直す」ということも、「おかげさま」と同じように非常に大切な考え方だと思っています。自分の良い点と悪い点を理解し、目をそらさずに素直に受け止めることが「自己を見つめ直す」ことだと考えます。謙虚に物事をとらえ、自分を客観的に知ることで成長につなげていくことが必要ではないでしょうか。

 私たちも先人たちのように、太陽の恵みを「おかげさま」ととらえ、人との繋がりといった目に見えないものに感謝する心を持って日々生活していくべきです。そして、先人たちが築き上げてくださった現在のすべてに感謝して「おかげさま」の意識を強く持ち、自己を見つめ直し成長し続けることが大切だと考えます。私は、この考え方を仲間と共有し、率先して豊かな地域を創造していきます。

何事に対しても学ぶ心を持ち、魅力の発信と会員拡大

 青年会議所の運動を通じ、私たちは子供から大人まで様々な方々と会う機会がたくさんあります。特に子供たちと接している時には、彼らの好奇心にいつも驚かされます。彼らは知らないことを恥じらわず、色々な事を私たちに訊いてきます。その子供たちのように私たちも若さを武器に、恥じらわず好奇心をむき出しにして学ぶ心を持ち続けることが必要ではないでしょうか。
 多くの人たちは自分にとって魅力あることに対して興味を持ち、学ぶ心があるからこそ学び、そして自分の知恵、知識になっていると思います。しかし、自分にとって魅力や興味があることだけを学ぶことが成長につながるのでしょうか。青年会議所では、実社会や私生活では学ぶことができない苦手な事に挑戦できる機会がたくさんあります。その機会を大切にし、恥じらわず好奇心をむき出しにして学ぶ心を持つことで、自己の成長につながると考えます。その学び得た経験と魅力を、周りの方々にも発信していきましょう。そして、共に意識を高め合いながら成長できる仲間を増やすためにも会員拡大に努め、より力強い青年会議所運動を展開してまいります。

魅せる会員拡大

 全国の青年会議所メンバー数は年々減少傾向にあり、伊都青年会議所も同じく思い通りの会員拡大ができていないのが現状です。もちろん、橋本・伊都地域には数多くの他団体組織が存在し、地域の発展の為に活動もされています。地域の若者の勢力にも限りはあるとはいえ、「発想が変われば行動が変わる」などの大人になっての人間力啓発はJCでしか学べない、そしてできないこともたくさんあります。
 まず、我々が自信と誇りをもってJC運動の可能性や価値、魅力を感じられているのだろうか。手当たり次第に勧誘するのもひとつの手法ではありますが、JC運動の本質を語れるようであればおのずと会員拡大にも繋がります。「伊都JCに入って本当によかった」さらには「君に出会えたことが本当によかった」と言わしめ、魅せることも伊都青年会議所メンバーにはできると確信します。今、身近な可能性の秘めたひとから青年会議所運動を真摯に紹介し、自分についてこいというアピールも必要だと考えます。
 我々のJC運動の趣旨が理解されていないのではなく、メンバーの人間力によってひとは集まり、青年会議所運動の原動力になるのです。大切なものの継承にはたくさんの同じ志を持った仲間が不可欠です。そして会員拡大は組織の拡大だけが目的ではなく己の可能性の拡大でもあるのです。会員拡大こそJC運動の輪を拡げる重要な課題であり、その結果が我々の運動に対する社会的な評価そのものといえるでしょう。

反省を成長に 自信あるひとづくりと地域の発展

 私たちの住んでいるこの地域も、たくさんの成功と失敗が繰り返され今があります。その失敗は私たちにとっても財産ではないでしょうか。青年会議所の重要な役割の一つに、「ひとづくり」があります。明るい豊かな社会の実現を目指すためにも、郷土を愛する篤い志を持つリーダーを育てていかなければなりません。この地域のリーダーとして成長するためには、若くしてたくさんの失敗をする必要があるのではないでしょうか。
 私は、失敗には悪い失敗と良い失敗があると考えます。悪い失敗とは、「失敗の原因を理解しようとせず、諦めて立ち止まること」です。諦めてしまうことが本当の失敗なのです。良い失敗とは、「失敗したことで原点に立ち返り、しっかり振り返ること」です。失敗した時、そのとらえ方で大きく成長の速度が変わってしまうのではないでしょうか。私たちは失敗に目を背けがちですが、逃げずに向き合うことで成長につながります。自分自身が成長し自信を持つためにも、諦めることなく挑戦と失敗を繰り返し、失敗を人のせいにせず素直に自己を見つめなおし、理解と経験を深めていくことで成長と自信に繋がると考えます。
 このまちを元気にするために、ひとづくりはなくてはならないものです。そのためにも和歌山ブロック協議会、近畿地区協議会、そして日本青年会議所との輪を大切にし、橋本伊都地域だけの情報ではなく青年会議所をうまく活用した有意義な機会をつくることで自分にない知識や経験を得ることができます。この機会を大いに活かし、このまちと私たちの5年先10年先、20年30年先どのようなまち、どのような人になりたいか思い浮かべ、良い経験を積んでほしいと思います。その良い経験が自信になり、個人の成長がまちの力につながります。失敗により自分を見つめなおし、良い経験を積むことで共に地域の発展の原動力となる人間に成長していきましょう。

勇気を出して率先して行動を起こすまちづくり

 青年会議所は郷土に対する愛を人一倍強く感じられる学び舎であります。その強い愛をより一層表現し、更なる地域の発展を願い、行政や地域市民を巻き込みより良いまちづくりをしていかなければなりません。
 なぜまちづくりが必要か。この問いをメンバー全員が真剣に考え、まちづくりの信念をしっかりと持つべきです。私たちが住んでいるまちは自然豊かで、すばらしい歴史も文化もあります。このまちの価値を一人でも多くの方と共感し、必要とされる青年会議所運動を行ってまいります。
 橋本市・かつらぎ町・九度山町・高野町。これらの地域を一つと考え橋本伊都ブランドを創っていくのもまちづくりの一つであり、伊都青年会議所の使命でもあります。この地域には、農産品や産業、歴史に名を残す人物といった全国に誇るべきものがたくさんあります。また、この橋本伊都地域には、世界遺産として認定された歴史的遺産として名高い地域もあります。これら農産品、産業、歴史的人物や遺産を個々で全国へ発信していくのではなく、すべてを総括しストーリー性を持たせた「橋本伊都ブランド」を確立すると、このまちならではの魅力をアピールしやすい産業ができあがるのではないでしょうか。
 今ある地域のたからを再確認し、青年らしい斬新な発想で地域のおもてなし商品を創りだし、橋本伊都ブランドとして全国に発信していくことで観光や産業に繋がると考えます。伊都青年会議所が地域のリーダーとなり率先し橋本伊都ブランドをつくりあげるには、勇気が必要です。勇気とは、いわゆる根性論や勢いだけで行動するのではなく、最大のリスクを考え行動できることが勇気だと考えます。私たち伊都青年会議所のメンバーは高い意識を持ち、強い志を持つ素晴らしい勇気のあるメンバーです。私たちが勇気を出すことで大きく前進する力となります。そして、メンバー一丸となり率先してまちの魅力を発信し、地域との連携と協和を深め観光、産業に繋がる橋本伊都ブランドを確立していきましょう。

規律ある会議運営の継続

 青年会議所では様々な会議運営を学ぶ機会があります。会議は関係者が集まり、相談して、物事を決定していくためには欠かせない手法の一つであります。そして、会議は有意義で実りあるものでなくてはなりません。私は、辛いことや苦しいことに向き合い、乗り越えて成長につなげていこうとする力が「意志の力」と考えます。メンバーひとりひとりが会議の大切さを見つめ直し、意志力を高めていくことが必要ではないでしょうか。
 青年会議所は、名前の通り会議があっての組織運営を行っております。伊都青年会議所は半世紀以上にわたり、明るい豊かな社会の創造に向かって組織を動かし、今もなお継続しています。私たちの国、そしてこのまちがさらに成長し、明るい豊かな社会の実現に向かうためにも、伊都青年会議所は地域にさらに必要とされなければなりません。組織の成長は、メンバーひとりひとりの意志力の向上を楽しむことにより実現されるのではないでしょうか。継続は力なりという言葉がありますが、今まで伊都青年会議所は50年もの間、自己の成長とまちの成長を願い運動してきました。このことを現役のメンバーが再確認し、緊張感ある会議を行い、まちのために、ひとのために、そして自分の成長のために、規律ある会議運営を継続して行きましょう。

わがまちプライドの継承

 明るい豊かなまちづくりを目指していくためには、これからの世代を生きる子供たちの教育が重要であると考えます。私は、我々と同じように子供たちにも郷土愛を持ち続けてほしいと思っています。私たち大人がまちのために小さなことからコツコツと尽力していく姿を見せることが、子供たちにとって最良の教科書になるのではないでしょうか。子供たちにとって地域のために協力することが当たり前の環境であれば、自然に人と人とが協力し合うことの大切さを学び、そして郷土に対し高い意識を持つようになると考えます。次世代のひとづくりを考えるなら、今の私たちが子供たちの見本とならねばなりません。
 私は、今を生きる子供たちの郷土愛を育むために、まちの歴史と文化に触れる機会が必要であると考えています。その機会により自分たちのまちを深く知ることができ、興味を持つきっかけになります。まちの良さを知ることで郷土愛が生まれ、郷土愛があるからこそまちの発展を願い、この先の未来においても地域のために尽力しようという意識が生まれていきます。また、子供たちに今の暮らしがあるのは先人たちの「おかげさま」であるという意識を持つきっかけになってほしいと思います。そして、目に見えないたくさんのおかげさまによって創られたまちのたからに誇りを持つことで、彼らが選挙権年齢に達した時、地域のために真剣に考え、判断のできる成人になり得ると考えます。この郷土を思う篤い心「わがまちプライド」があれば、豊かな地域の実現につながります。

おわりに

 何も知らない世界だから知ろうと思う好奇心を持ち、何も知らなすぎる自分に恥じ入る。そして、たくさんの挑戦と失敗の経験をして自信につなげ、共に成長していく仲間たちを見て勇気をもらい、我武者羅に自分と戦いながら前進してこられたのは、たくさんの人との出逢いと支えていただいた「おかげさま」であります。これからも私たちは新しい時代を生き抜くなかで、苦しい事、悲しい事、辛い事が降りかかってきます。それらをポジティブにとらえることのできる強い人間に成長しなければなりません。
 私は、自己を見つめなおし、「おかげさま」の気持ちをもって、人に必要とされ続けるために成長し続けなければならないと考えます。伊都青年会議所も同じく成長し続けるために自己を見つめなおし、「おかげさま」の気持ちをもって地域に必要とされ続け、成長していく必要があります。この先の未来も社会は変貌し続け、新しい価値観も生まれていくと思われます。しかし、時代がどのように変わっても、私たちは「おかげさま」の心を変わらずに持ち続けていくことが大切だと思います。目先の利益で動くのではなく、目に見えないたくさんの「おかげさま」に感謝する精神で行動することが、結果として地域の発展につながるのです。
 皆様と出逢えたご縁を最大に活かし、今しかできない経験と今しかできない成長をしていきましょう。そして私たちは心を一つにし、豊かな地域の創造にむかって力強く前進してまいります。